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ひんやり&クール商品販売館

大沢 在昌『絆回廊: 新宿鮫10』読了

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内容(「BOOK」データベースより)

「警官を殺す」と息巻く大男の消息を鮫島が追うと、ある犯罪集団の存在が浮かび上がる。中国残留孤児二世らで組織される「金石」は、日本人と中国人、二つの顔を使い分け、その正体を明かすことなく社会に紛れ込んでいた。謎に覆われた「金石」に迫る鮫島に危機が!二十年以上の服役から帰還した大男が、新宿に「因縁」を呼び寄せ、血と硝煙の波紋を引き起こす!

 

このシリーズ10作目。

 

新宿を舞台に、孤独な刑事・鮫島が

 

ヤクザ、犯罪集団を追う、いつもの展開だけど・・・

 

まあ、様々なヤクザ、刑事等の個性的な登場人物がいて、

 

それぞれが心、体に傷を負っていて、

 

それでいて、警察組織、暴力団、犯罪組織は組織的な毒をもっていて、

 

それらが交じり合って、毎度のことながら飽きない展開。

 

今回は、深い因縁、つまり絆という表現で

 

命の重さ、生きることの意義を読む側に

 

投げつけている感じ。

 

このシリーズを読み続けている者にとって、

 

今回の結末は、衝撃でした。

 

そして、その結末が、鮫島にひとりではないこと、

 

生きることの意味、重さ、覚悟を示すことに。

 

このシリーズ、次はあるのかな?

 

雰囲気的には、ちょっと終末ぽかったけど・・・

 

結城充考『エコイック・メモリ』読了

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内容(「BOOK」データベースより)

動画投稿サイトに忽然と現れた、四つの映像。『回線上の死』と題されたその不鮮明な映像には、四人の男女が残酷な方法で殺される様子が映し出されていた。悪戯?それとも本物なのか?期限付きの捜査を命じられたクロハは、映像の中の音に、奇妙なずれがあるのに気付く…。圧倒的な緊迫感と、想像を遙かに超える展開。熱狂的支持を集める「クロハ」シリーズ第二弾。

 

前作同様、読みにくい。

 

主人公の感情移入がどうもしっくりこない。

 

読んでいて、物足りなさがある。

 

裏切り、犯人探しという観点では面白いけど、

 

どうも物語に入り込めない、

 

イメージが湧きにくい。

 

このシリーズは苦手です。

 

徳川家茂の心優しいエピソード、数多くあります

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戸幕府の14代将軍・徳川家茂は、生まれつき病弱な身でありながら、
13歳で将軍に就任しました。

よい将軍であろうと文武両道に努め、勝海舟幕臣からも、
厚い信頼を得ていたそうです。
勝海舟による家茂毒殺説などもありますが、ここでは亜説を無視します)

とにかく家茂という人はとても優しい人柄だったようです。

それを示すこんなエピソードです。

戸川播磨守安清という書の名人として知られる幕臣が、
家茂に書道を教えていました。

家茂はとてもよい生徒で、いつもきちんと練習していました。

しかし、ある日のことです。

突然、家茂は、安清の白髪頭に硯の水をかけ、
手を叩いて笑いだしたのです。

よくテレビでみかける「殿、ご乱心!」みたいな場面です。

同席していた側近は、将軍らしくないことをしたもんだと嘆きました。

そして安清も泣きだしてしまいました。

安清が泣いている様子を見て、側近たちは
家茂の振舞いを情けなく思って泣いているのだと思いました。

ところが、真相は別にあったのです。

安清は側近に打ち明けます>>>

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清は、自分のために将軍が悪しざまに噂されるのを避けるため、
恥をしのんで側近に打ち明けました。

「実は自分は年をとってしまったために、
 ふとしたはずみで失禁をしてしまったのだ。
 将軍様の前で失禁など、厳罰は逃れられぬ失態。
 しかし、将軍様は私に水をかけて失禁を隠してくださった。
 ・・・そんな配慮をしてくださる優しさが嬉しくて泣いているのだ」

弱いランナー高橋尚子を変えた高校教師の言葉

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ドニーオリンピック女子マラソン

金メダリスト高橋尚子さん。

世界の頂点に登りつめた高橋さんですが、
実は、中学・高校時代は決して強いとは言えず、
とても全国大会で通用するような選手ではなかったのです。

ご本人が述べていますが「心身ともにすごく弱い」選手だったそうです。

こんなことやってて意味があるんだろうか。

もういやだ、もうダメだ、やめてしまいたい。

毎日そんな後ろ向きで、不安な気持を抱えながら、
日々過ごしていたそうです。

そんな苦労時代、高校の陸上部の顧問・中澤正仁先生から贈られた言葉で、
身体に電気が走ったそうです。

なかなか結果が出ない。

しかし、今、結果が出ないのは、それは準備期間に過ぎないからだ。

何のために、今の準備期間があるのか、

そんなことを高橋さんの心の深いところに届けてくれた言葉。

高橋さんは、その言葉を下積みの日々、毎日念仏のように繰り返し、

自分に言い聞かせたそうです。

その言葉に出会わなければ、マラソンの喜びに出会うこともなかったと言います。

その言葉とは>>>

 

澤正仁先生から贈られた言葉、それはこれです。

何も咲かない寒い日は、

下へ下へと根を伸ばせ。

やがて大きな花が咲く。

結果が出ない時は、地道な努力を重ね耐えること。

決して目には見えない根っこのように…

この言葉を胸に刻んだ高橋さんは、
その後世界一とも言われる練習量をこなし、
肉体も極限まで高め、大きな、大きな花を咲かせることができました。

シドニーオリンピック女子マラソンで金メダルを獲得し、
一躍国民的ヒロインとなった高橋さんでした。

しかし、次のアテネでは代表になれませんでした。

その時、高橋さんはこんなことを口にしています。

「私から陸上をとっても、何も残らないというわけじゃない」

一見、負け惜しみみたいに聞こえますが、彼女の本意はそうではありません。

こんな気持から出た言葉でした。

マラソンにはゴールはあるけれども、
 マラソンを通じて得たものには終わりなんてないんですよね

 

沢村鐵『クランⅠ - 警視庁捜査一課・晴山旭の密命』読了

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内容(「BOOK」データベースより)

渋谷の片隅で警察関係者の遺体が見つかった。明らかな他殺体を自殺と断定した鑑識課の検視官・綾織美音。疑念を抱いた捜査一課上層部は、晴山旭警部補に内偵を命じる。彼女の目的とは一体?真実を明らかにした晴山の前に現れたのは、警察内に潜む巨大な闇の存在だった―。

 

去年ぐらいから、本屋で見かけるシリーズ。

 

気になったので、読んでみた。

 

予想以上に面白い。

 

警察組織の腐敗を、組織内から改善していこうとする動き、

 

それを阻止すべく、腐敗した側は

 

正義の警察官を殺害、しかも自殺と偽装。

 

その裏に挑発的なメッセージを残す。

 

非常にスリリングで、期待感の持てる内容だった。

 

しかも、クランという旗のもとに終結した刑事たちの

 

半信半疑な心情もストレートに表現されていて、

 

読み応え、充分で、次を読みたい衝動が起こる。

 

クランはまだ続いているようなので、

 

この作家さんの別のシリーズ(すでに完結)している

 

警視庁墨田署刑事課特命担当・一柳美結を購入して、

 

読んでみようかな。

 

そう思ってしまいます。

 

まあ、本屋でよく見かける本には、

 

良い作品が多いということですね。

友人が明かす田中将大(マー君)の少年時代の話

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るテレビ番組で、田中将大選手の少年時代のエピソードが、
小学校の同級生から語られました。

話してくれたのは、小学校時代の同級生の堤田さんという方でした。

家が近所で、小学校から中学校まで同じ学校に通っていたそうです。

堤田さんは小学校時代、非常に内気でおとなしい性格でした。

そのため、クラスの男子からはいじめの標的とされ、
いつもプロレスごっごの相手役をさせられていました。

クラスの他の生徒たちは、そんな堤田さんを見てみぬふり。

非常につらかったそうです。

そんなある日、 堤田さんは、いつものようにいじめっ子たちから、
プロレス技を掛けられていました。

そこに、マー君がやってきて、こう言ったそうです。

「もういいじゃないか、やめろよ!」

そういって、いじめっ子たちからかばってくれたのです。

そして堤田さんを、そこからいったん連れ出しました。

堤田さんいわく、マー君が彼にとっての、
初めての友達になったそうです。

仕返しが怖くて誰も注意できない中、
マー君はちゃんと相手を注意できたんですね。

確かに、大人の目線からみたら簡単なことかもしれませんが、
子供にとってはすごく大きなことです。

子供にとって、多数派に対抗する少数派、

それもいじめられる側をかばうのは、かなり勇気のいることです。

当時からマー君の人柄、弱きを助け強きをくじく正義感が、
ここに芽吹いていたのでしょう。

しかし、彼のこのエピソードは、ここで終わりではありませんでした>>>

の後、マー君は堤田さんをいじめっ子たちのところへ連れて行き、
もう一度、プロレスごっこを始めたのです。

しかしそれは、それまでの一方的なプロレスごっこではなく、
技を掛けられるばかりだった堤田さんにも、
いじめっ子たちに向けて、技を掛ける役をやらせたそうです。

プロレスごっことは、本来楽しい男の子の遊びですね。

いじめとか復讐ではなく、堤田さんにも技を掛けさせることで、
その楽しさを体験させたかったのでした。

田中将大選手、その少年時代に、正義感の片りんを見せるだけでなく、
お互いに禍根を残さないための、橋渡しまでやってのけているわけですね。

本年のマー君のアメリカでの活躍も期待されます。

アメリカのファンは、正義とフェアに対し、惜しみない声援をおくってくれます。

これからも、マー君が米大リーグで大きな感動を与え、
多くの声援を受けるのを想像しています。

 

運をつかむには、◯◯なときに◯◯な場所にいること。

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私たち人間は運を味方につけなければうまく生きられない。

運がなければ、何事も思うようにはいかない。

「成功」の定義がどのようなものでも、運は成功するための欠かせない要素なのだ。

あなたが人生で得たいものは何だろう。

金持ちになること、有名になること、

プロとして尊敬されること、幸せな結婚、愛されること…。

それが何であれ、すでに手に入れているだろうか。

ほとんどの人が「いいえ」と答えるに違いない。

まだ目標を達成していないのだ。

なぜだろうか。

自分の人生を振り返ってみてほしい。

ゴールへたどりつくのを邪魔しているものは何か。

能力が足りないのだろうか。

あるいは単に運が悪かったのか。

「運が悪かった」という答えは、間違いなく当たっている。

何か目標に向かって努力している人たちは…例外はあるにせよ…たいてい「正しい」。

目標にたどりつけないのは、往々にして運がなかったからだ。

それを証明する事例は数えきれないほどある。

先日、地元のアマチュア劇団の芝居を見に行ったときにもそのことを痛感した。

多くの劇団員はプロになることが夢だと語ってくれたが、

なかなかチャンスがめぐってこないようで、半ばあきらめているようだった。

なぜチャンスがやってこないのか。

才能がないのだろうか。

そうではない。

彼らはテレビや映画でいつも目にするスターと同じくらいに演技が上手だった。

では、その違いは何か。

一握りのスターが頂点に登りつめる一方で、

それほど能力が変わらない数多くの俳優や女優が

地元の小さな劇団でしか役をもらえないのはなぜだろうか。

答えは一つしかない。

「運」だ。

運をつかむには、適切なときに適切な場所にいること、

そして誰かを知っている人を知っていることが必要なのだ。

「正しい」だけでは十分ではない。

『運とつきあう』日経BP社