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連携プレーのおかげで


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ほろほろ通信『連携プレーのおかげで』志賀内泰弘

昨年の9月11日のこと。名古屋市瑞穂区の服部康子さん(72)は
地下鉄桜通線の桜山駅のエスカレーターで転落した。
改札を抜けて上りエスカレーターに乗ったとき、
手すりをつかもうとして両手に持っていた荷物を片手に持ち替えた。

このとき、頭がボーっとしてふらついた。腰痛の鎮痛剤の副作用かと思われた。
階段にすると七、八段の高さだった。頭を打ち、意識はあるものの痛くて動けない。

すぐに近くの誰かが、エスカレーターの非常ボタンを押してくれたので、
さらなる危険は回避することができた。
別の人が、駅員さんを呼びに行ってくれたらしい。

しばらくして、駅員さんが車いすを持って駆けつけてきた。
だが、それよりも先に、近くにいた60歳くらいの男性が
「いいよ、いいよ私が」と言い、服部さんを背負って駅長室まで運んでくれた。

 

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駅員さんに自宅に連絡してもらうと、すぐに娘さんが車で飛んで来た。
念のために病院に行き、脳神経外科で精密検査をするも異常なし。
こぶができていたが奇跡的に大事には至らなかった。

「幸いなことに、私の後ろには誰も乗っていませんでした。
人さまを巻き込まず、ほっとしています」と服部さん。

そして、
「あの時は、見ず知らずの何人もの方にお世話になりました。
 ショックで気が動転しており、お礼を申し上げることも、
 お名前を伺うこともできませんでした。
 その場の皆さんがおのおの、とっさに行動してくださったことが、
 結果、連携プレーとなり救われました。
 おかげで、後遺症もありません。本当にありがとうございました」と話す。

中日新聞掲載 2016年(平成28年)4月3日(日曜日)》