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久坂部 羊 『第五番 無痛Ⅱ 』読了


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内容(「BOOK」データベースより)
創陵大学准教授の菅井は患者の黒い肉腫に唖然とした。エイズに酷似するウイルスが骨を溶かし数日で全身に転移、意識障害で死に至らしめる。あらゆる薬が効かず数カ月で日本中にこの「新型カポジ肉腫」が多発したが国は無策で人々は恐慌した。一方ウィーンで天才医師・為頼がWHOの関連組織から陰謀の勧誘を受ける。ベストセラー『無痛』の続編。



無痛の続編。

今作は猟奇殺人という恐怖よりも

人間の欲というものの恐怖が強い感じがするけど、

妙に現実に近い感じで面白かった。

前作と比べて、現在の医療の矛盾点に焦点をあてているので、

結構、テーマが重い。

読んでいて、「白い巨塔」ばりのドロ臭い展開もあり、

最後は最後で、無痛症のイバラが心の痛みを

知っていてよかったって感じで・・・

けど、白神医師には驚かされたけど・・・


人の欲が、本来の道具を意味を見失わせ、

人を狂わす。医療だけではなく、

目的を間違ったばかりに違うものになっているものが

現代社会には多いように思える。