吉川英梨『ルビイ~女性秘匿捜査官・原麻希』読了
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内容(「BOOK」データベースより)
警視庁捜査一課の原麻希は、娘の菜月が、史上最凶の犯罪脚本家である背望会リクルーターの娘・結芽と交流を持っているのではないかという疑いを持つ。さっそく結芽が通う小学校に向かった麻希は、平日にもかかわらず、校内に誰もいないことに気づく。気配を残したまま、忽然と姿を消した全校児童たちの行方は―!?女性秘匿捜査官・原麻希がシリーズ最大の難事件に挑む、人気警察小説シリーズ完結編。
憎しみと憧れ、好きと嫌いなど、
人の想いというのは、正反対のものを抱くが
大きな視点で見れば、同等なのかもしれない。
異常な行動の発動には、普通への憧れがあるが、
反対に、普通ということに憎しみを同時に
人は持っている。
人の心理は、興味を抱くことで、
相反する2極の想い、感情が交差し、葛藤する。
このシリーズ全般で、示されている。
結局、リクルータもそういう葛藤から、
逃れられないことを理解しながらも、
自分と同じ葛藤を持つ者を愛おしく感じたのかも。
最後は潔く?罰を受け入れた。
また、主人公・原麻希も、母、刑事、妻の葛藤に
もがきながら、正義を貫く。
正義という想いの中にも
反対の正義の葛藤にもがく。
非常に面白いシリーズだった。
続編シリーズはどうなるのかな?
『警視庁「女性犯罪」捜査班・警部補原麻希』シリーズが
楽しみです。