富樫倫太郎『生活安全課0係 ヘッドゲーム 』読了
スポンサードリンク
内容(「BOOK」データベースより)
杉並中央署生活安全課「何でも相談室」、通称0係に娘の死の真相を調べて欲しいという相談が持ち込まれる。今年だけで名門高校の女子生徒が二人、飛び降り自殺をしているのだ。0係の変人キャリア警部・小早川冬彦は相棒の万年巡査長・寺田高虎と高校を訪れるが、そのとき三人目の犠牲者が…。KY(空気が読めない)刑事が鋭い観察眼で人を見抜くシリーズ第二弾!
相手の良くない点を指摘するとき、
普通は遠慮というか、気遣いというのがあるので、
伝えたいことを婉曲に
ちょっと的を外して話をするのだが、
この作品の主人公・小早川は、サラリと、
しかも的確に、ストレートに言う。
心理学と人を見る洞察力があるから、
相手は非常に腹立たしいが、
事実であるため反論できない。
そんな皮肉屋の彼が自殺事故の謎を追う。
謎の正体がちょっと荒唐無稽なものなので、
事件解決よりも人間考察といった感じです。
けど、適格な人間心理の描写、背景は納得感、
説得力があり、面白いのは確かである。
空気を読めないけど、
人を洞察する能力は天下一品。
次回作も事件より、
人間観察的な流れなのかな?
斬新で面白い作品。